【新刊】『天才詐欺師のマーケティング心理技術』 レビュー 評判 ダン・S・ケネディ/チップ・ケスラー

『天才詐欺師のマーケティング心理技術』

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『天才詐欺師のマーケティング心理技術』 レビュー

『天才詐欺師のマーケティング心理技術』イメージ

映画になった男

ジョン・ブリンクリーは医者である。20世紀前半のアメリカで、「ヤギの精巣を移植して勃起障害の治療」をした。「ヤギ腺の移植」の「外科手術と医薬品で推定1000万〜2000万ドル」の資産を築いたそうだ。

残念ながら、本書には、このような記述しかない。もちろん、論点は「マーケティング心理技術」なので、別にそれ以上の記述はいらないのかもしれない。

しかし、気になる。

「ヤギの精巣」「ヤギ腺」。これは、「ヤギの睾丸」だ。「腺」はいわゆる「分泌腺」のことだろう。つまり、精子を分泌する男性器の金○だ。

なぜ、馬でも、鹿でもなく、ヤギ? ヤギは精力(繁殖力)が強いそうだ。

ヤギの精巣をヒトの精巣に移植する?

ブリンクリーの手術を受けた患者は、実際に効果があったそうだ。16年子供に恵まれなかった夫婦に子供ができたとか。多くの人々の証言が残っているようだ。

私は医療従事者ではない。しかし、私にもちょっとした医学の知識くらいある。「ブラックジャックによろしく」くらいは読んでいる。

臓器の「移植」は、身体的な拒絶反応がつきもの。だから、ヒトの臓器移植は難しい。ましてや、デリケートな箇所だ。というか、ヤギの精巣でヒトの精子ができるわけがないだろう。

ということは、この「手術」によって、子供ができたというのは「嘘」になる。

実際に効果があったという人々は、いわゆる「プラシーボ効果」。プラシーボ効果とは、例えば、有効成分を含まない薬(らしきもの)を飲むと、実際に身体的な効果がでることだ。心理的な作用で効いてしまう。

蛇足だが、ヒトと動物が交わっても、子供はできない。それぞれの遺伝子の染色体の数が違う。それに(ヒトと動物くらい)種が違うと、受精はしない。

もちろん、アメリカの1920年〜30年代なので、まだテレビもない。しかし、新聞もあったし、他の医者もいた。実際に、ブリンクリーは医師会から糾弾されることになる。

でも、ちょっとした田舎のヤブ医者なんでしょ?

いやいや、上にもあるとおりブリンクリーの資産は、当時で1000万〜2000万ドル。立派な病院がいくつか建った。言うなればちょっとした大企業だ。従業員は数千人。なお、上記の手術で数千人に施術を行ったようだ。

しかも、病院だけではない。

ブリンクリーは、自分専用のラジオ局を設立する。そこで、自分の医療ビジネスの宣伝した。

しかし、結局、医師会と連邦ラジオ委員会に業務停止を言い渡される。医師免許と放送免許の剥奪だ。それでも、ブリンクリーはめげずに州を変え、医療行為を続ける。ラジオ局も、隣国メキシコに新たに建設する。

なぜ、私は、こんな情報を得ることができたのか? Wikipedia? いや、このブリンクリー、映画になっている。日本では未公開だそうだが、Amazon ビデオで見ることができる。

「ナッツ!」(日本語字幕) ※ナッツは睾丸の隠語

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精巣移植は、嘘だった。ブリンクリーは、手術をどうしていたのだろうか? 手術したと見せかけるため、切開して閉じただけだったのだろうか? 上記の映画の裁判シーンで明かされている。

ダン・ケネディとジョン・ブリンクリー

ジョン・ブリンクリーは、一代でこれだけのビジネスを作り上げた。(正当な方法ではなかったが)同じく医者であった父を10歳で亡くし、若い時には苦労したようだ。

なぜ、「億万長者メーカー」ダン・ケネディが彼に注目したのだろう。

実は、何冊も一緒に本を執筆しているチップ・ケスラーの夫人が、ブリンクリーの親族なのだそうだ。

このジョン・ブリンクリー、マーケティングの技術が卓越している。本書で紹介される手法を見れば、タイトルの「天才」にも頷けるだろう。

ラジオの力

ブリンクリーのマーケティング。

その中でも、ラジオ局設立は、やはり特筆すべきことではないだろうか。なお、ラジオ局とは、ちっぽけな無線機で電波を飛ばすということではない。電波塔を建てるということだ。

このラジオ局では、ブリンクリー自身がパーソナリティーとして出演し、リスナーの悩みに答えたりする。今ほど娯楽がないこの時代、ラジオの影響力は大きい。多少セクシャルな内容もあっただろう。音楽レコードの登場は、40年代後半まで待たなければならない。

ブリンクリーは、カンザス州ミルフォードという地方にいる。ラジオの力を使って、この田舎町に客を呼んだのだ。鉄道で患者が押し寄せた。ブリンクリーによりミルフォードは発展する。

ちなみに、ジャパネットたかた も、自社で撮影スタジオを持っている。

『ジャパネットからなぜ買いたくなるのか?』 荻島央江

今は、本当に恵まれている。インターネットがあり、YouTube があるのだから。

その他にも、ブリンクリーはダイレクト・メールを使った。これは、段階的にメッセージを送るような凝ったもの。同じ手法を得意とする、ダンもビックリだろう。

当時は、もちろん手作業でリスト管理、送付をしなければならなかった。システマチックなメッセージ送付は、苦労したはず。

ブリンクリー流マーケティング「21の原則」

本書の目次は公開されているので、「21の原則」について掲載する。

ジョン・R・ブリンクリー流マーケティング「21の原則」
  1. 権威によって自分をアピールする
  2. アイデアを行動に変える
  3. 大胆な自己宣伝
  4. 思い切った治癒の約束
  5. 深い意味を売る
  6. メディアを使って上昇する
  7. メディアを使って自分を拡張する
  8. 適切に準備ができた見込み客に売る
  9. 信じたがっている人々に信じる理由を与える
  10. 飛び切りドラマチックな成功例にスポットライトを当てる
  11. 大胆不敵さと壮大な計画ととてつもない約束
  12. 価格を意味のないものにする
  13. エリート意識を利用する
  14. ニュースを作る――ニュースになる
  15. 自分のための時と場所を見つける
  16. 持っているものは何でも利用する
  17. 戦う人として称賛される
  18. 強力なポジショニングを実行する
  19. 挫折に創造的に対応する
  20. 執拗なフォローアップ
  21. システムを完全なものにする

「心理技術」本は、ダイレクト出版のお家芸とも言える。No.1ベストセラーはこちら。

『現代広告の心理技術101』 ドルー・エリック・ホイットマン

これに比べると、本書には一貫した流れがある。そのため、本としては、読みやすい。

ブリンクリーの成功とは……

ブリンクリーの成功とは、一体何だったのだろう?

ブリンクリーは、マーケティングの技術に長けていた。ラジオ局も作った。それによって、田舎の病院へ——大都市ではない——患者を呼んだ。

もちろん、それもすごいことだ。

ブリンクリーは、不正を弾劾された。医師会や連邦ラジオ委員会によって。その時、多くの患者、多くのリスナーが、ブリンクリーを擁護した。

「先生のおかげで子供ができた」

「先生の放送は公共の利益となっている」

ヤギの精巣をヒトの精巣に移植する。

今となっては、この突拍子もないアイデア。当時の人々はどう感じたのだろう。しかし、少なくとも、この人々は信じたかった。すがったと言ってもいい。

他のどの医者も「今の医学では無理です」と言う。その言葉にどれほど落胆したことか。

ある夫婦にとっては、大きな悩みだ。

ある男性にとっては、人生の一大事だ。

この人々に、ブリンクリー医師だけは、治癒を約束したのだ。

確かに、嘘だった。しかし、そんなブリンクリーに学ぶべきは、これだ。

顧客が望んでいるもの、その本質的な理解。

さらに、本書には「詐欺師」の使ったテクニックが書かれている、と思うだろう。外れてはいない。しかし、もう少しわかりやすく言うと、こうだ。

有名になって売るマーケティング。

有名になるとは、ある絞られた分野のターゲットに対してである。
(ブリンクリーは、男性の性の悩みに絞った)

そして、その悩みの治癒を約束する。
(本質的な意味でモノを売っているのではない)

さらに、メディアで、自分の影響力を増幅させる。
(今なら、インターネットでの情報発信もある)

このようなマーケティングである。
(見込み客に欲しいと感じさせてセールスに導く)

賢明なあなたなら、本書のタイトルに「ダマされない」はずだ。

顧客には、あなただけが特別。

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